インスタグラムには「いいね」やコメントの他に、気に入った投稿を保存できる「コレクションに保存」という機能があることをご存知でしょうか。ユーザーに投稿を保存してもらえると、後で投稿を見返してもらえるため、アカウントへの再来訪およびフォローのきっかけになる可能性があります。
本記事では、企業のSNS運用担当者、特にインスタグラムの運用を行っている方に向け、フォロワー増加につながる、「コレクションに保存」についてお伝えします。保存数が増えるメリット、保存数を増やすコツなどを紹介しますのでぜひ、参考にしてください。
インスタグラムの「コレクションに保存」機能とは?
インスタグラムの「コレクションに保存」機能とは、インスタグラムに投稿された投稿のなかで気に入ったものを保存しておけるものです。
日々、さまざまな投稿がされるインスタグラムにおいて、「楽しい動画なので繰り返し見たい」「レシピが記載されているので後で参考にしたい」といった際によく利用される機能となります。
「コレクションに保存」機能は、アルバム管理ができるので、たとえば、「レシピ動画」「動物」などタイトルをつけてアルバムをつくれば、後で見る際にも便利です。
ただし、「コレクションに保存」機能は、直接、自身のスマートフォンやパソコンに写真、動画を直接ダウンロードして保存する機能ではありません。あくまでもインスタグラムのアプリ内に写真や動画を保存する機能である点は注意してください。
「コレクションに保存」の利用方法
実際にインスタグラム上で「コレクションに保存」機能を使って写真をアルバムに保存し、閲覧するまでの方法について解説します。
「コレクションに保存」するやり方

「コレクションに保存」を利用するには、気に入った投稿を選択し、右下の「保存」アイコンをタップします。

画面左下に「コレクションに保存」という表記が表示されるのでタップします。

どのアルバムに保存するかの選択をします。今回はすでに作成済みのアルバム「お気に入り」をタップします。新たにアルバムを作成したい場合は、画面右側にある「+」アイコンをタップすれば作成可能です。

画面上部に「「お気に入り」に保存されました」と表示され、「保存」アイコンの色が白から黒に変わっていれば保存終了です。
次に、「コレクションに保存」機能を使って保存した写真や動画などを閲覧する方法を解説します。

画面右上にある横三本線のアイコンをタップします。

画面下からメニューが表示されるので、「保存済み」をタップします。

「保存済み」が表示され、保存したアルバムもしくは「すべての投稿」のどちらでも保存した写真を閲覧できます。
「コレクションに保存」すると通知はどうなる?
ユーザーが「コレクションに保存」機能を使って写真や動画を保存したとしても、それが投稿者に通知されることはありません。また、保存した写真やアルバムを閲覧できるのも本人のみです。
投稿した側、特に企業アカウントとして運営している担当者にとっては、どのユーザーがどの投稿を保存しているかは知りたいところでしょう。
ただ、保存したことを投稿者に知られるのを嫌がるユーザーもいるかもしれません。そうした意味では、投稿者に通知されないほうがユーザーの保存するハードルは下がり、投稿者側も保存される可能性が高まるため、双方にとってメリットがあるといえます。
コレクションに保存された数は投稿者がインサイトで確認できる
投稿者は誰が自身の投稿を保存したかはわかりませんが、どの投稿がどれだけ保存されているか、その数だけはわかります。そのため、どのような投稿をすれば保存されるのかという傾向を知ることは可能です。
コレクションに保存された数は、インサイトで確認できます。インサイトとは、投稿のリーチ数やプロフィールのアクセス数のほか、フォロワーになっているユーザーの性別、年齢層、所在地などを確認できる機能です。詳しくは後述しますが、インサイトはインスタグラムのアカウントをプロアカウントに切り替えることで、誰でも利用することができます。
インスタグラムで投稿の保存数が増えるメリット
企業アカウントでインスタグラムの運営をしている場合、投稿の保存数が増えることでどのようなメリットが生まれるのでしょう。ここでは、保存数が増えるメリットのなかでも主なものを4つ解説します。
アルゴリズムによる評価される可能性が高まる
「コレクションに保存」に多くの投稿が保存されると、インスタグラムのアルゴリズムに評価され、多くのユーザーに見てもらえる可能性が高まります。
インスタグラムにはTwitter(ツイッター)のような拡散機能がありません。そのため、フォロワー以外の方に自身の投稿を見てもらうには、アルゴリズムで高い評価を受け、フィードやハッシュタグ検索などで上位に表示される必要があります。
もちろん、アルゴリズムで高い評価を受けるには、保存以外にもフォロワー数やいいねの数、リーチ数などさまざまな要素が欠かせません。ただ、投稿が保存されればリーチ数やいいね数が増える可能性も高まるといった意味では、保存数は重要な要素といえるでしょう。
ファン化に繋がりやすい
保存数の増加はファンの増加にも繋がりやすく、フォロワー増加にも大きな効果を発揮するでしょう。投稿を保存してまで取っておきたいと思うのは、その投稿に強い興味を惹かれている可能性が高いといえます。また、保存した投稿を見返すために再度アカウントを訪れてもらえるため、他の投稿もチェックしてもらえるかもしれません。
保存数の増加は、それだけ自身の投稿に興味を持ったユーザーが多いということにほかなりません。そして、次の投稿を見てもらえる可能性も高まり、投稿する写真や動画のクオリティを向上させていけば、さらなるファンの獲得、ひいてはフォロワーの増加に繋がるといえるでしょう。
売上向上のチャンスになる
物販を行っているアカウントでは、「コレクションに保存」された商品写真や動画がそのまま購入に繋がり、売上向上のチャンスになるケースも少なくありません。
株式会社ホットリンクが2022年7月に発表した「Instagramの利用動向に関する調査」によると、ユーザーの61%がインスタグラムで発見した商品を保存した経験があると回答しています。そしてその半数近い48.2%が保存方法として選択しているのがインスタグラムの保存機能です。
出典:株式会社ホットリンク「Instagramの利用動向に関する調査」
もちろん、保存したことが必ずしもイコール購入に繋がるわけではありません。しかし、保存するということは購入の検討をしている段階というケースもあり、その後の投稿内容によっては一気に購入に繋がる可能性も低くはないでしょう。
つまり、保存したくなるような商品写真を投稿し、ユーザーの興味を喚起させられれば、売上向上のチャンスが大きく広がるといえます。
以降の投稿に活かせる
保存数が多い投稿の傾向を分析すれば、今後どのような投稿をすれば多くのユーザーから興味を持ってもらえるか予測しやすくなるでしょう。
インスタグラムで投稿に対するアクションは、保存のほか、コメント、いいね、シェアがあります。どのアクションもユーザーの興味を惹いている点では同じです。
しかし、保存はすぐに何度でも見返したいといった気持ちからの行為であり、ほかのアクションに比べてより強い興味を惹いている可能性が高いといえます。
そのため、ほかのアクション以上に保存された投稿の傾向を分析したほうが、今後の投稿で多くの興味を惹くための参考になるといえるでしょう。
インスタグラムで投稿の保存数を確認する方法
では実際にインスタグラムで投稿の保存数を確認する方法について解説します。手順としては、「プロアカウントへの切り替え」「インサイトへのアクセス」の2つだけで、難しい作業は必要ありません。それぞれのやり方について詳しく見ていきましょう。
プロアカウントに切り替える
インスタグラムで投稿の保存数を確認するには、インサイトへのアクセスが必要ですが、通常のアカウントではインサイトへはアクセスできません。インサイトへアクセスするには、通常のアカウントからプロアカウントへの切り替えが必須です。
プロアカウントに切り替えることで、プロフィール欄に電話番号やメールアドレスなどの表示ができたり、広告の出稿ができたりします。インサイトへのアクセスもプロアカウントにある機能の一つです。切り替えは次の手順で行います。
- プロフィール画面右上にある横三本線のアイコンから、「設定」をタップします。
- 設定のなかにある「アカウント」をタップします。
- プロアカウント取得によりできることを確認したうえで、当てはまるカテゴリを選択し、「完了」をタップします。
- 最後にプロアカウントの設定を済ませれば切り替え完了です。
インサイトにアクセスする
プロアカウントへの切り替えを済ますと、プロフィール画面に「インサイト」が表示されます。なお、インサイトでは保存数以外に次の情報の確認が可能です。
インプレッション数
すべての投稿が表示された回数
リーチ
投稿を見たユニークアカウント※1
エンゲージメント
投稿に対して「いいね!」「コメント」「フォロー」「保存」などのアクションをしたユニークアカウントの総数
プロフィールビュー
プロフィールが閲覧された回数
フォロワー
性別、年齢、位置情報やアクセスの時間帯※2(利用するには、100人以上のフォロワーが必要)
保存
投稿を保存したユニークアカウントの数
ウェブサイトクリック数
プロフィールのウェブサイトのタップ数※3
メールアドレスのクリック数
ビジネスへのメール送信のタップ数※3
※1:一人のユーザーを1として計算した数です。一人が何度同じ投稿を閲覧してもユニークアカウント数は1です。
※2:100人以上のフォロワーがいなければフォロワーは利用できません。
※3:プロアカウントに設定しないと利用できません。
インサイトで保存数を確認する
インサイトの閲覧が可能になったら、実際にインサイトで投稿の保存数を確認してみましょう。確認方法は大きく投稿一覧から確認する方法と投稿ごとに確認する方法の2つです。
投稿一覧から確認する方法
インサイトから保存数を確認する方法です。ただしこの方法で確認した場合、投稿ごとではなく全体の投稿での保存数が表示されます。
投稿ごとに確認する方法
プロフィール画面で自身が投稿したものから任意に選択した投稿の保存数を確認する方法です。この方法であれば、投稿ごとの保存数が表示されます。
インスタグラムで投稿の保存数を増やすコツ
インスタグラムで投稿の保存数を増やすには、内容にもよりますが構図やデザイン、色味、リアリティなど質の高い写真、動画を作成するのがもっとも重要です。
ただし、どんなに質を高めたとしても、それがユーザーの求めるものでなければ保存数を増やすのは難しいでしょう。そこで、ここでは投稿の保存数を増やすための具体的なポイントについて解説します。
ターゲットのニーズに合った投稿をする
インスタグラムに限らずSNSでは、ユーザーに見て興味を持ってもらわなければ、ファンにもフォロワーにもなってもらえません。そのため、アカウントを開設する際にまずターゲットを明確にし、ニーズを徹底的に探る必要があります。
ターゲットのニーズを探る方法としては、同業他社のインスタグラムをフォローし、どのような投稿に「いいね」やコメントがついているかを確認するのがおすすめです。
また、たとえば20代女性をターゲットにする場合、20~30代の女性フォロワーが多いインフルエンサーのアカウントをチェックするのもよいでしょう。投稿内容や投稿時間によって「いいね」やコメントの量がどれだけあるかを見るのも参考になります。
後で見返したくなる投稿をする
「いいね」は比較的気軽に行えるアクションなので、なんとなく好みといった程度でももらえる可能性があります。しかし、保存してもらうには、後でまた見返したいと思ってもらわなければなりません。
そのため、一度ではなく何度も見たいと思われるための工夫が必要です。ここでは、3つのポイントを紹介します。
ノウハウ系の投稿
ノウハウ系は、一回見ただけでは覚えきれない、何度でも見返したいと思ってもらえる可能性が高い投稿です。たとえば、ファッション系のアカウントであれば、季節ごとの洋服の組み合わせ、色使いのアドバイス、季節外れになった服や小物の管理方法などがよいでしょう。
食材を扱うアカウントであれば、季節のレシピ、余った食材の便利な使い方などは保存しておいて後から何度も見返したくなる投稿です。ほかにもテック系であれば、意外と知らないスマートフォンの便利な機能、作業を効率化するガジェット小物の紹介などが挙げられます。
まとめ系の投稿
まとめ系も保存しておきたくなる投稿の一つです。たとえば、野菜の種類別保存方法、人気の観光スポット〇選、痩せたいときでも食べられるお菓子ランキングなどが挙げられます。
ポイントは、単純に順位や場所を紹介するだけではなく、順位の理由、なぜ人気があるのかなどを詳しく説明することです。
野菜の種類別保存方法でも、ただ新聞紙にくるんで保存するとよいというだけではなく、なぜ新聞紙なのかを説明することで、何度でも見てもらえるコンテンツになります。
時事制のある投稿
たとえば、会計ソフトやシステムを扱っているアカウントで、改正電子帳簿保存法やインボイス制度のワンポイントアドバイスをする。夏の観光シーズンに、テレビや雑誌で頻繁に沖縄の情報が流れるようになったら、沖縄土産のおすすめを紹介するなど、時事性を生かした投稿も保存されやすいでしょう。
ただ、ほかの投稿に比べ、時事性のある投稿はタイミングが重要です。内容によっては投稿のタイミングがずれると興味を持ってもらえない可能性が高まります。そのため、常にニュースやインスタグラム上の投稿をチェックしつつ、適切なタイミングでの投稿が必須です。
保存を促すコメントを記載する
投稿をする際、保存を促すコメントも忘れずに記載することが重要です。インスタグラムのアルゴリズムに評価されるには、スクリーンショットではなく、「コレクションに保存」を使ってもらう必要があります。
しかし、ユーザーによっては、保存できることを知らない、保存方法を知らないといったケースも珍しくありません。
そのため、投稿する際に、「保存して何度も見てください」や「保存アイコンをタップして保存してください」などと記載することで保存してもらえる可能性が高まります。
保存数が多かった投稿を参考に作成する
すでにさまざまな投稿をしている場合は、過去に保存数が多かった投稿を参考にするのもよいでしょう。
ノウハウ系、まとめ系、時事性のあるものなどでどの系統の投稿が多く保存されているか、何時に投稿したものがよく保存されたかなどを分析し、次の投稿の参考にします。
インタグラムで保存数の多い投稿を作ろう
インスタグラムの保存とは、ユーザーが繰り返し何度も見たいと思った写真や動画をインスタグラム上のアルバムに保存しておける機能です。
たくさん保存されれば、フィードやハッシュタグ検索などで上位に表示される可能性が高まるため、保存されるための工夫は常に意識する必要があります。
ポイントは、ターゲットの明確化とニーズの把握。そしてノウハウやまとめ、時事性などを活用し、何度でも見たいと持ってもらえる投稿を行うことです。
ただ、インスタグラムはツイッターのような拡散機能がないため、アカウント運用直後は保存してもらうことはもちろん、投稿を見てもらうことも簡単ではありません。
そこで、おすすめしたいのが自動で「いいね」やフォローを行い、ユーザーにアカウントの存在を認識してもらえるツール、Autolikesです。
Autolikesは、すでに3万社以上の導入実績もあるツールで、「いいね」やフォローするハッシュタグなどの設定により、1ヶ月で1,000フォロワーの獲得も可能です。まずは、自身のアカウントを見てくれるユーザーを増やし、そのうえで、保存される投稿を行えば、効率的にユーザーのファン化も行えます。